※ネタバレしている解説が含まれますの注意して下さい。
目次
河童のクゥと夏休み
製作国:日本
監督:原恵一
河童が実在した大昔、ある河童の子供が石の中に閉じ込められてしまいました。
長き時を経て、ひょんなことから現代に甦った河童の子供は、少年・康一と家族になります。
クゥと名付けられた河童の子供と、それを取り巻く人間模様が描かれています。
環境問題、いじめ、マスコミの報道過熱など日本の社会問題を風刺する映画でもあります。
■泣けるポイント
物語りが終わりを迎え、康一とクゥは別れることになります。
クゥを乗せた車が走り出し、康一は泣きながら車を追いかけます。
そのシーンで私は号泣してしまいました。
ゆれる
製作国:日本
監督:西川美和
出演:オダギリジョー / 香川照之
故郷を離れ、東京で写真家として活躍する弟の猛。
田舎で実家のガソリンスタンドを切り盛りする兄の稔。
そのガソリンスタンドで働く弟の昔の恋人の智恵子。
兄弟と彼女の3人で渓谷へ遊びに行くが、智恵子が吊り橋から落下して命を落としてしまいます。
そして、その時、近くにいたのは稔だけでした。
ストーリーや映像、音楽の素晴らしさもさることながら、オダギリジョーと香川照之の感情表現が本当に素晴らしい泣ける映画です。
俳優の力で泣かされてしまいます。
ひまわり
製作国:韓国
監督:カン・ソッポム
出演:キム・レウォン
誰も手のつけられない不良だった主人公は、10年の刑務所暮らしを終え仮出所します。
しかし、その顔はとても穏やかな表情をしています。
それは、食堂の女主人ドクチャが、まるで母親の様に愛してくれたから。
穏やかに新たな人生を始めようと決心したのですが、色んなトラブルが舞い込んでしまいます。
パーマネント野ばら
製作国:日本
監督:吉田大八
出演:菅野美穂
原作:「パーマネント野ばら」西原理恵子
ある田舎の漁村にある唯一の美容院パーマネント野ばら。
主人公のなおこは離婚し、娘を連れて母の経営するこの美容院に身を寄せている。
なおこは地元中学校教師のカシマと密会を繰り返していたが、愛情を感じながらも掴み所のないカシマの態度に戸惑いと孤独を感じていた。
私は、ラストのなおこの台詞「ウチ、狂ってる?」で心のダムが崩壊しました。
この世界の片隅に
製作国:日本
監督:片渕須直
出演:のん(声)
原作:「この世界の片隅に」こうの史代
1944年2月、18歳のすずは広島県呉市に嫁ぎます。
戦争の真っ只中を描いた映画なのに、現代を生きる我々の日常と地続きな感覚で観れる映画です。
■泣けるポイント
映画の主人公であるすずは、明るくて優しい女性です。
そんなすずが、ある日ある時、戦争に対する怒りが爆発させ慟哭します。
右手を失いながら地に伏して号泣するその姿に、私も涙をこらえきれませんでした。
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アイ・アム・サム
製作国:アメリカ
監督:ジェシー・ネルソン
出演:ショーン・ペン
7歳の知能しか持っていない中年男性サムと娘のルーシーの物語。
母親に逃げられ育児に奮闘するサムですが、暖かい仲間たち支えられなんとか幸せな日々を送っています。
しかし7歳になったルーシーはサムの知的能力を追い抜いてしまい、サムは父親として養育能力がないという判断をソーシャルワーカーに下されてしまいます。
サムやルーシーの葛藤、そして仲間たちの愛に、涙なくしては観ることはできない泣ける映画です。
挿入歌が全てビートルズの曲というのも琴線に触れます。
あん
製作国:日本
監督:河瀬直美
出演:樹木希林 / 永瀬正敏
原作:ドリアン助川「あん」
どら焼き屋を舞台とした深くて泣けるヒューマンドラマです。
辛い過去を背負うどら焼き屋の店長である千太郎(永瀬正敏)と、あん作りの天才であり元ハンセン病患者の老女(樹木希林)の心の交流が描かれています。
困難を背負いながらも前向きに生きる姿に感情を揺さぶられます。
また、役者陣の演技、映像、音楽など、トータルで表現力の高い映画です。
差別についても考えさせられる作品です。
怒り
製作国:日本
監督:李相日
出演:妻夫木聡
原作:「怒り」吉田修一
八王子郊外で若い夫婦が自宅で惨殺され犯人が逃走するシーンから映画は始まります。
1年後、房総(千葉)・東京・沖縄に身元不明の3人の男がそれぞれ現れ、次第に周囲に受け入れられ、それなりの人間関係が作られていきます。
ある日、警察が八王子事件の犯人の整形手術後のモンタージュ写真をテレビ番組で公表したのをきっかけに、それぞれの人間関係に揺らぎはじめます。
人間が人間を信じることの大切さ、そしてその難しさを観る者に問う傑作です。
■泣けるポイント
この映画は人間の信じる心と疑う心の葛藤が巧みに描かれています。
それぞれのシーンに坂本龍一の音楽がはまり、強く感情を揺さぶられます。
何度も泣いてしまいました。
LION 25年目のただいま
製作国:オーストラリア / アメリカ / イギリス
監督:ガース・デイヴィス
出演:デーヴ・パテール
ひょんなことから迷子になり、自分の家に帰れなくなった5歳のインドの少年サル—が、オーストラリアの夫婦の養子になり、25年の時を経てようやく自分の故郷を探し出すという実話をもとにした、とにかく泣ける映画です。
号泣ポイントがいくつもあって、個人的には涙を流した量は生涯で最大です。
主人公の少年時代役のサニー・パワールの演技が凄くて、本当に悲運な子供を演じきっていました。
2017年のアカデミー賞で6部門にノミネートされました。
また、この映画は美談に泣けるだけではありません。
世界の深刻な問題を嘘なく提起しており、メッセージ性の強い映画でもあります。
■泣けるポイント
オーストラリアの育てのお母さんが、なぜ少年を引き取ったかを語るシーンではボロ泣きでした。
クロッシング
製作国:韓国
監督:キム・テギュン
出演:チャ・インピョ
家族のために薬と食糧を求め北朝鮮を去った父と、父を探しに出た11歳の息子の切ないすれ違いが描かれた泣ける映画です。
砂漠で息絶えてしまった息子の遺体と再会する父を見たとき、ボロボロに泣いてしまいました。
おおかみこどもの雨と雪
製作国:日本
監督:細田守
出演:宮崎あおい(声)
狼の父と人間の母、その間に生まれたおおかみこどもである娘「雪」と息子「雨」の物語。
狼の血を半分受け継いだおおかみこどもが人間社会で普通に生活できるはずもなく、田舎の古民家に移住します。
それでも完全に人間社会を捨てて生きる事はできず、家族は葛藤していきます。
私は、まだ幼い「雨」が狼として生きる事を決意し、山に入っていくシーンでワンワン泣きました。
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ジョンQ -最後の決断-
製作国:アメリカ
監督:ニック・カサヴェテス
出演:デンゼル・ワシントン
貧乏ながらも妻や息子と幸せに暮らす主人公。
そんなある日、息子のマイクが少年野球の試合中に胸を押さえて倒れます。
病院に運ばれたマイクは重度の心臓病で、すぐにでも移植が必要だと分かります。
しかし、貧乏のせいで、様々な問題が立ちはだかります。
我慢の限界に達した主人公は、医者などの関係者を人質に病院を占拠してしまいます。
ドナーが見つからない主人公は、自殺して自分の心臓を使う様に力づくで要求します。
その決断をした後、主人公は息子に愛に溢れた言葉を涙ながらに語りかけます。
この時点で目から汗が止まりませんでした。
Into the Wild
製作国:アメリカ
監督:ショーン・ペン
出演:エミール・ハーシュ
原作:「荒野へ」ジョン・クラカワー
学業優秀で裕福な家庭に育った主人公が、大学卒業後に全てを捨てて旅に出る、実話をもとにした映画です。
何の不自由もない恵まれた生活を送る主人公の心の奥底には、偽善に満ちた大人たちや物質至上主義、そして自分を騙し続けてきた両親に対する激しい怒りがありました。
突き抜けた現実逃避の旅の中で、人との繋がり、自分から許すこと、自分から歩み寄ることの大切さを悟っていきます。
映像、音楽、役者、ストーリーの見せ方(時系列の配置)など、全て素晴らしい映画です。
■泣けるポイント
旅の途中、主人公は食中毒にかかり、極限状態に陥ってしまいます。
そんな中で、大事にしてきた本の中に自ら悟った言葉を書きこみます。
「幸せは誰かと共有してはじめて感じられる」
号泣しながら言葉を綴る彼の姿に、私も号泣してしまいました。
永い言い訳
製作国:日本
監督:西川美和
出演:本木雅弘
原作:「永い言い訳」西川美和
作家の衣笠幸夫(本木雅弘)は、妻の夏子(深津絵里)を交通事故で失ってしまいます。
しかし夫婦関係は冷めきっており、幸夫は悲しむことはありませんでした。
事故を機に、夏子と共に事故死した大宮ゆき(堀内敬子)の夫である大宮陽一(竹原ピストル)と彼の子供たちとの交流が始まります。
トラック運転手である陽一は2人の子供を抱え、困窮した生活を送ります。
そんな陽一に、経済的にも精神的にもさしてダメージを受けていない幸夫は手を差し伸べます。
陽一や子供たちとの交流の中で、それまで蓋をしていたはずの人間らしさというか、人間臭さが幸夫に戻ってきます。
また、自分とは全く異なる価値観を持つ人々との交流を通して、死んでから夏子のことを意識していきます。
とにかく本木雅弘の芝居が凄くて、葛藤する幸夫(本木雅弘)の姿に何度も泣いてしまいました。
追憶の森
製作国:アメリカ
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:マシュー・マコノヒー / 渡辺謙
アメリカ人の主人公アーサー(マシュー・マコノヒー)は、不慮の事故で妻を失ってしまいます。
悲しみを乗り越えることができず、自ら命を断つために富士山の青木ヶ原樹海までやってきます。
樹海深くの静かな場所を見つけ、決行するかという時に、ナカムラと名乗る男(渡辺謙)と出会います。
アーサーは、樹海からの脱出がうまくいかないナカムラを放っておけず、なんとか一緒に出口を探してあげます。
行動を共にするうちに、アーサーはナカムラに身の上話をする様になったり、妙な関係が生まれていきます。
■泣けるポイント
映画のラストに衝撃の事実が明らかになるのですが、そのシーンでとても心が熱くなり、涙なしでは観ることができません。
映画の核心に迫るネタバレですので、どの様なラストかは解説しません。
悪人
製作国:日本
監督:李相日
出演:妻夫木聡 / 深津絵里
原作:「悪人」吉田修一
鬱屈した日々を過ごす主人公の祐一は、ある事がきっかけで人を殺してしまいます。
祐一は出会い系サイトで知り合った別の女性である光代と逃避行をします。
光代との心の交流を深める中で、祐一の罪悪感はどんどん募っていきます。
祐一は確かに「罪」を犯した、しかし本当に彼だけが「悪」なのか…
そんな問いを投げかけられる映画です。
■泣けるポイント
人を殺したことに罪悪感など抱いてなかった祐一が、光代との交流の中で人間らしさを少しずつ取り戻していきます。
「なんでこんな人間なんやろ」と泣きながら嘆く祐一の姿に涙が溢れて止まりませんでした。
息もできない
製作国:韓国
監督:ヤン・イクチュン
出演:ヤン・イクチュン
主人公サンフンは、不幸な育ちもあって、世界の全てに唾を吐く様な男です。
借金の取り立て屋として生計を立てる主人公はある日、女子高生のヨニと出会い、衝突しながらも惹かれあっていきます。
似たもの同士であるヨニとの出会いをきっかけに、少しずつ人間らしい心を取り戻していきます。
■泣けるポイント
人間らしい心を取り戻し、取り立て屋の仕事も辞めると決めた矢先、怨まれていた部下から殴り殺されてしまいます。
血だらけになり、瀕死状態の中、母親の事を思い出すサンフンの姿に、涙が溢れてしまいました。
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