泣けるアニメ映画「河童のクゥと夏休み」のあらすじや感想

河童のクゥと夏休み1

「河童のクゥと夏休み」の概要

河童のクゥと夏休みは、2007年に公開された日本のアニメ映画です。

監督・脚本は原恵一、原作は木暮正夫です。

声優は、河童のクゥが冨澤風斗、主人公の少年である康一が横川貴大です。

芸人や女優、タレントも声優に起用されているのですが、それぞれのキャラクターにマッチしていてとても楽しめます。

主人公のお父さんがココリコ田中、お母さんが西田尚美、クゥのお父さんがなぎら健壱、キジムナーという沖縄の妖怪がガレッジセールのゴリです。

上映時間は141分と少し長めなのですが、飽きさせないストーリー展開で長さを感じさせません。

主題歌(エンディングテーマ)は大山百合香の「夏のしずく」は、書き下ろしなの?ってくらい、歌詞も曲調も「河童のクゥと夏休み」と合っています。

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「河童のクゥと夏休み」のあらすじ

河童が実在した大昔、ある河童の子供が石の中に閉じ込められてしまいました。

絶命することはなく、石の中で長い長い冬眠状態に入ります。

長き時を経て、ひょんなことから現代に甦った河童の子供は、少年・康一と出会います。

クゥと名付けられた河童の子供と、それを取り巻く人間模様が描かれています。

環境問題、いじめ、マスコミの報道過熱など日本の社会問題を風刺している映画でもあります。

映画の舞台は、康一の住む町が東京都の東久留米市、クゥが河童の仲間を求めた地が岩手県の遠野市となっています。

「河童のクゥと夏休み」の世間的な評価

河童のクゥと夏休みは、世界的に高い評価を得ており、多くの賞を受賞しています。

  • 日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞
  • キネマ旬報ベスト・テン 日本映画 第5位
  • 台北映画祭子供映画部門 オーディエンス・チョイス・アワード(観客賞)
  • 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
  • ヨコハマ映画祭 日本映画ベストテン 第5位
  • 朝日ベストテン映画祭 日本映画第2位
  • 毎日映画コンクール アニメーション映画賞
  • Invitation AWARDS アニメーション賞
  • 東京国際アニメフェア 東京アニメアワード 国内劇場部門優秀賞・個人賞部門脚本賞
  • 文部科学省 特別選定作品
  • 日本PTA全国協議会 特別推薦作品

注目したいのは、2007年のキネマ旬報ベスト・テン日本映画 第5位ですね。

近年、よく分からない映画賞や広告の為の映画賞(金の臭がする)が増えすぎている中で、キネマ旬報ベスト・テンは数少ない信頼できる映画賞のひとつです。

2007年の全ての日本映画の中で、アニメ映画が選ばれているのも凄いことです。

また、人間の黒い部分やグロさをちゃんと描いた河童のクゥと夏休みが、文部科学省やPTAにも評価されているのも嬉しいです。

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「河童のクゥと夏休み」の感想

まず、河童のクゥと夏休みというタイトルや絵を見た感じ、子供向けの映画と思う人が多いと思います。

しかし、全くそんなことありません。

むしろ、大人こそ観るべき映画だと思います。

人間の心理や情景などの表現の豊かさ、現代社会への風刺や問題提起など、本当に見ごたえのある素晴らしい映画です。

表現が豊か

河童のクゥと夏休み2

アニメなのに、いやアニメだからこそできる技なのか、登場人物の心理、風景が描写がとても細かいんです。

クゥの身の振りを考えて、東京から岩手県の遠野まで康一が一人で旅をするのですが、見送る時にお母さんが少し泣いていたりするんですね。

親から自立していく息子を見る母親の複雑な心境の描き方とか、本当に細かいんです。

他にも、子供特有の切ない表情、大人(マスコミの人)の悪い表情、少しずつ日焼けしてく康一の肌の色、梅雨明けから夏の終わりの風景の変化などなど、繊細な表現が散りばめられているんです。

そして、ちゃんとグロさも描かれています。

サムライが河童の腕を切り落とすシーンだったり、カラスが爆発して飛び散るシーンだったり。

世界の残酷さも、しっかり捉えています。

観る者に向けたメッセージ

河童のクゥと夏休み3

私が「河童のクゥと夏休み」から受け取った大切なメッセージ。

それは「世界ってこんな風でいいのか?」という投げかけです。

妖怪から見た人間、子供から見た大人、大人同士がいじめをやっているから当然なくならない子供同士のいじめ、金を稼ぐ為なら何をしてもいいという風潮(この映画ではマスコミ)…

その醜さが嘘なくちゃんと描かれています。

私も含め、現代の日本人はどうしてこうなっちゃったんでしょうか。

身につまされる思いになり、考えさせられます。

どうして、人間と同じ様に心を持っていて純粋なクゥが、康一の家族と普通に暮らせないんだろう。

子供たちが大人になるにつれて絶望する世界を、みんなで変えていきたいなぁなんて思いました。

泣けた

人間の描写、表現の嘘のなさ、そんな映画ですから何度も泣きそうになります。

物語りが終わりを迎え、康一はクゥと離れて暮らす事を決意します。

クゥを乗せた車が走り出し、康一は泣きながら車を追いかけます。

そのシーン、ただただ切なくて号泣してしまいました。

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カテゴリ - 映画

2018/02/19

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